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薬(医薬品)の作り方

医薬品は許可がなければ商売として製造したり、販売したり、授与したりはできないことになっています。
しかし、御自身が飲むものを御自分で作ったり、飲んだりしても何ら薬事法上問題はありません。
ですから、簡単なものは御自分で作って飲んでみましょう。
一番簡単なのは煎じて飲むという方法です。その次に蒸し焼きにする黒焼、混ぜ合わせて蜂蜜を加え練り薬にする方法など、或いは薬酒にしたり、単なる散剤として利用したりといろいろあります。
(1)「煎剤」  
煎じるのは木部、樹皮、根など主として硬い部分の成分など、抽出しにくい場合に使います。じっくりと有効成分を取り出します。二十〜三十分間ほどとろ火で煎じます。加熱した状態で成分が抽出されるので、浸剤よりも高い温度で抽出されると考えたほうがいいでしょう。出来上がった煎剤は内服したり、湿布薬、浴用剤としても用いられています。浸剤と同様に冷蔵庫の保管し二十四時間以内に使います。
(2)「浸剤」
浸剤とは、花や葉、種子、材など植物の柔らかい部分を熱湯で、抽出することにより有効成分を取り出す方法です。  
お茶を入れるような感覚で手軽に作ることができるますが、抽出するときに蒸気とともに精油などの揮発成分が逃げていくので、逃さないように蓋をして十分間程むらします。鍋に水を入れ、沸騰させる、刻んだ薬草をいれる。火を止め、むらす。ざるで、漉して保存容器に移す。冷蔵庫に保管し二十四時間以内に使う。
(3)軟膏(なんこう)  
軟膏は植物油、蜜蝋などを基材とし、エッセンシャルオイルなどを加えて調製します。  
(一)鍋にお湯をわかして、弱火にして湯を入れたボールを載せておく、蜜蝋を入れたビーカーを乗せて湯煎にかける。
(二)蜜蝋がとけたら、植物油をゆっくり少量づつ加えてガラス棒でよく混ぜる。  
(三)よく混ざったら、湯煎から下ろして冷まし、固まる前に手早くチンキ剤を加えて、よく混ぜて均一にする。  
(四)手早く広口の小瓶に移し変える。固まれば軟膏の出来上がりである。製造のラベルを貼っておく。

(4)クリーム  
(一)鍋に湯を沸かして弱火にして、湯を入れたボールを上にのせて置く。蜜蝋とシアバターを入れたビーカーを入れて湯煎にかける。  
(二)蜜蝋とシアバターが溶けたら、植物油をゆっくりと少量づつ加えてガラス棒でよく混ぜる。  
(三)浸剤または煎剤を鍋でいっしょに湯煎にかけてあたためる。  
(四)よく温まったら、両方とも引き上げてビーカーの中でかき混ぜる。  
(五)固まる前にチンキ剤を加えて均一にする。  
(六)広口ガラス容器に入れ保管する。

(5)「丸薬」「錠剤」
夫々、製丸機や打錠機が必要です。丸薬や錠剤を作るのは機械がいるので、誰でも簡単に作るというわけにはいきません。しかし、錠剤、丸剤ほど便利  というわけではありませんが、これらに準じて利用でき誰でも作れる製剤があります。  
(6)「練り薬」
今風にいえば「舐剤」です。この作り方ですが、  
(一)処方に従って各生薬を計量する。十日分位を用意する。  
(二)それらを全部を乳鉢に少量づつ入れ砕きながら混合する。(乳鉢は薬局で売ってくれる)簡単に仕上げる時はコーヒミルを利用する。
    (コーヒーミルはホームセンターで用意)  
(三)上記のものを篩いにかける。少なくとも百メッシュ位の細かさにそろえる。(篩いはホームセンターで用意)  
(四)篩いを通過した粉末に蜂蜜とお湯を少量加えかき混ぜる。  
(五)鍋にお湯を張り、加熱する。その上でビーカーに(四)を入れ、熱を加えた状態でかきまぜる。六、広口のビンに入れ保管する。

(7)「シロップ剤」  
蜂蜜を用いて、浸剤や煎剤を保存するものです。蜂蜜は痛みを鎮めるのに効があり、咳止めには最適です。子供にも適しており、数日で使いきります。浸剤、煎剤を鍋に入れて加熱しながら、蜂蜜を加えます。よく混ざったら、遮光瓶に入れ、日付けラベルを貼って保存します。

(8)「カプセル剤」  
散剤が苦くて飲みにくい或いは湿ってすぐに固まるような場合はカプセル剤にします。カプセルは001号のものを薬局で買い求めます。散剤を懐紙の上に置き、あらかじめ左右に引っ張ったカプセルを左右の手に持ちます。二つに分けたカプセルを両手に持ってすくうようにしてカプセルに詰めます。夫々が一杯になったら左右をドッキングさせ一つにします。遮光ガラス容器で保存し、乾燥剤を入れておきます。製造年月日も記入します。冷暗所に保存します。

(9)「散剤」(こなぐすり)  
各生薬の量をあらかじめ定められた用量で計量する。各生薬を混ぜ合わせる。電動ミルに少しずついれ粉にする。粉末にしますと、服用の際の吸収が早く、効果的に体内に取り入れることができます。しかし、空気にふれる表面積が大きくなり、酸化によって劣化しやすくなります。二週間位で使い切る量を調製して、冷暗所に保存するようにします。

(10)「油剤」  
油に溶ける成分を中心にして、製剤化する。材料となる生薬を植物油に浸して、脂溶性成分を有効成分として取り出す方法をいいます。  
一、植物油と小麦胚芽油ビーカーに入れてガラス棒でよく混ぜる。  
二、ボールに生薬を入れて全体に(一)を注ぐ。  
三、鍋に水を入れて加熱し(二)をボールのまま鍋の上で約二時間湯煎する。  
四、鍋の水をすてて、数枚重ねたガーゼを用いて(三)をろ過して鍋に入れる。  
五、ろ過された油はビーカーに入れ、(四)をその上で、完全に絞りきる。絞る時は熱いので、ゴム手袋をはめておこなう。遮光ガラス瓶に入れて、ラベルを貼っておくとよい。

(11)「チンキ剤」  
材料となる生薬を無水エタノールやウオッカなどの無臭の蒸留アルコールに浸して有効成分を取り出す方法をさしています。ウオッカの濃度は40度くらいのものを使うのがいいでしょう。チンキ剤は水では溶けないような成分を抽出できる利点があります。アルコールの濃度によって異なる成分を取り出すことも  可能です。アルコールには殺菌力がありますから、できあがったチンキ剤は冷暗所で一年位保存が可能です。密閉容器に入れ、使用の都度しっかりと蓋をしておきます。チンキ剤は、数滴を直接口にたらすとか、お湯でうすめる、などして内服薬やうがい薬、湿布、ローションなどに入れるなどして用います。  




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