●伯州散(ハクシュウサン、はくしゅうさん)
健康食品、伯州散は反鼻、津蟹、鹿角を黒焼きにし混和した粉末である。漢方ではかっては伯州散(ハクシュウサン)を 「外科倒し」といい、反鼻(まむし)、津蟹(さわがに)、鹿角(鹿の角)を黒焼にして粉末にしたものは江戸時代には普通に処方された。
また、島根県には「伯耆の黒グスリ」とも呼ばれる家伝薬があり、伝統薬であった。
伯州散 日本 30g
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伯州散 日本 100g
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黒焼きとは…
漢方では黒焼きのことを霜(そう)といっている。
昔からイモリの黒焼きを女の子に降りかけると自分に惚れてくれると言い伝えられている。
イモリとはトカゲやヤモリのような爬虫類ではない。
蛙と同じ仲間の両生類らしい。皮膚の表面はぬれていて水に入ったり地上にいたりする。
このイモリを捕まえて黒焼きにする。
黒焼きというのは串にさして炭火の上で焼き鳥を作るようにやればいいのかというと、そんな簡単にはいかない。
先ず、素焼きの土器を用意する。直径15〜20センチの大きさがいい。
上蓋、下蓋と重ね合わせられねばならない。
下の土器に20匹位のイモリを入れる。もちろん、殺したものを用意する。
上蓋をするが、上蓋のてっぺんに直径1センチ位の穴を開ける。
そして、穴を塞がないようにしてあらかじめ作って用意しておいた壁土を重ね塗りする。
上に穴だけの開いた丸い素焼きの甕を作る。
この素焼きの甕を周りに塗った壁土が乾くまで1〜2日置いておく。
上に穴の開いた素焼きの甕ができたら、これを炭火の上で焼く。
炭はバーベキューができるほど用意し真っ赤になるようにおこす。
素焼きの壷は直接、火の上に置かず鉄の棒を竈に渡してそのうえに置く。
さあ、これからが本番だ。
黒焼きを作るには中の漢方・生薬を炭にしてしまっては何にもならない。
蒸し焼きにすることが肝心である。
そうしなければ、黒焼きの本来の薬効は期待できない。
最初、20分位経過した頃、上の穴から真っ白な煙が出てくる。
炭火の火力を調節しながら、しばらく、様子をみる。
煙の色が殆どなくなりかけた頃(最初から50〜60分経過)、頃合を見計らって下ろす。
上にでてくる煙に火がつくとオシャカになって炭化する、炭になってしまう。
竈から下ろした素焼きの壷は穴を塞ぎ、さましてから上蓋をあける。
なかの黒焼き はある程度は原形を留めている。
できあがった漢方・生薬の黒焼きの粉末は黒いが炭ではない。
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