起源 |
人参はウコギ科のオタネニンジンの細根を除いた根 (生干人参) 。オタネニンジンの細根を除き、根の外皮を除いたものを白参という。またはこれを軽く湯通しして
(御種人参、雲州仕立て) 乾燥したもの。人参はその調整法により「白参」と「紅参」に大別できる。もっとも雲州仕立てのような中間型もある。白参は直参、半曲参、曲参にわけられる。日本産、開城人参などは直参、豊基人参は半曲参、錦山人参は曲参で、そのほか生産地により数種の形の人参がある。紅参は細根をつけたまま蒸しあげ乾燥したもの
(日本産紅参) と、細根を除去し圧力をかけて乾燥したもの (北鮮、韓国産紅参) とがある。細根のみは鬚人参。 |
産地 |
日本(長野、福島、島根;栽培) 、韓国、北朝鮮、中国、ロシア (栽培、野生品はきわめてすくない。) |
成分 |
精油0.05% (β-エレメン、パナキシノール、パナキシドール、ヘプタデカー1-エンー46ジインー39ジオール、サポニン配糖体約4% (ギンセノシドなど)
、糖類約5%を含む。 |
臨床応用 |
虚弱体質、肉体疲労、病中病後、胃腸虚弱、食欲不振、血色不良、冷え症などに応用する。 |
処方例 |
白虎加人参湯、生姜瀉心湯、小柴胡湯、人参養栄湯、理中丸など。 |
用法・用量 |
煎剤、丸剤、散剤。1日0.5〜3.0グラム。韓国では健康増進に12〜20g/日、病中病後の体力回復に20〜50g/日を使用する。 |
同類生薬 |
- 広東人参:アメリカニンジンの根を乾燥したもので、カナダ、北アメリカに産する。別名を「西洋参」「花旗参」などともいう、成分としてサポニン配糖体
5%、を含み、用途は人参と同様に用いる。
- 三七人参:サンシチニンジンの根を乾燥したもので、「田七人参」「田三七」などともいう。中国雲南省、広西壮族自治区およびベトナム北部に産する。成分としてサポニン配糖体3〜8%を含み、その主成分はギンセノシドである。
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