冠心II号方(かんしんにごうほう)
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冠心II号方(かんしんにごうほう)
中国では「冠心Ⅱ号方」という処方があります。
これは丹参 (たんじん-シソ科タンジンの根) を中心に、赤芍、川芎、紅花、降香 (ミカン科コウコウの木部)の五つの生薬から構成されています。
この処方の最大の特徴は、五つの生薬すべてに血管を拡張しして血行をよくする働きと、血栓形成抑制を抑制する働きが認められていることです。
ただ、「冠心Ⅱ号方」は医療機関で注射薬として使用されることが中心です。
このため、一般用としての要望が高まり、 研究の結果、降香を木香 (キク科インドモッコウの根) と香附子 (カヤツリグサ科ハマスゲの根茎) に置き換えた「冠心Ⅱ号方」という処方が誕生したのです。
中年以降になると
「運動不足」 「脂肪・塩分やカロリーが多く不規則な食事」 「職場や家庭のストレス」 などにより、動脈硬化や血圧の上昇が起こったりします。
脂肪やカロリーの取りすぎに加え運動不足になりますと、血液のなかのコレステロールを血管の内側の細胞が分解処理できず、コレステロールが細胞の中にたまってきます。
血管の内側の細胞がコレステロールで一杯になるとその外観がお粥のようになり、血管の内側が細くなり血液がながれにくくなります。この状態が粥状動脈硬化です。
この状態が進むと血管の壁にカルシウムが沈着し血管全体が弾力性を失い固くなってきます。
ストレスや運動不足や塩分の多い食事により高血圧になれば、さらに血管が傷つけられることで動脈硬化は促進されます。
また血管が動脈硬化するばかりでなく、血液のほうも粘り気がでてどろどろになり流れ難くなります。
つまり、本来血管が破れて出血が起きるときに血液を固めて止血する役目をする血小板やフブリノーゲンといった因子が、動脈硬化で荒れてしまった血管や過酸化脂質のために固まりやすい状態になります。
また、体のすみずみまで酸素を運ぶ赤血球は、同じ原因により、赤血球同士が硬貨が重なるように繋がる連銭形成という状態になるため、末梢の細い血管が通りがたくなります。
動脈硬化が起き、血液が流れ難くなると、特に生命を維持するために重要な脳や心臓の血管が動脈硬化で狭くなり、血液がどろどろになって血液の流れがよどんできますとますます血液は固まりやすくなり、ついに血管が詰まってしまいます。
そうするとその下流の細胞には酸素や栄養がいかなくなりますので、数分のうちに細胞は死んでしまいます。
つまり、脳では脳血栓など、心臓では心筋梗塞になってしまいます。
運動すると胸が痛くなる狭心症は血液の流れが悪くなった状態で、さらに進むと心筋梗塞になる前触れだといえます。
運動しすぎて筋肉が痛くなりこるのは
運動により必要な血糖を燃やすための酸素が足りなくなるため、酸素を必要としない方法で糖分を燃やそうとしますが、 このときできてくる乳酸などが筋肉痛の原因で筋肉の凝りも同じように血液の流れが悪くなるため乳酸などがかたまり、しこりや痛みが生ずるのです。
その他、冷え症など多くの体の不調は血液の流れが悪くなるために生じます。
おけつと活血化お (かっけつかお)
漢方医学では血液がドロドロになり、血液の流れがよどむ状態をおけつといいます。
おけつの状態では「痛み、シコリ、肌のつやの悪さ」が現れ。
皮膚では、肌荒れ、皮膚の色の沈んだ感じ、シミそばかす、目のまわりのくま、舌や唇の色が紫の色がちになるなど。
頭や体では、肩や首筋のこり、手足の冷えやしびれ、足の静脈が浮く、関節痛、胸の痛みや締め付け感、頭痛・頭重感、物忘れなど。
その他、痔や生理痛などの症状が自覚されます。
この「おけつ」の状態を改善することを「活血化お」とよびます。
つまり粘度がたかくどろどろの状態の血液をさらさらに変え、血液の淀みを改善して、血液の流れをスムーズにすることです。
歳をとるとともに血管も歳をとりますが、元気はつらつとした人と歳以上にふけて見える人との違いは、血管の年齢であり、血液の流れといえます。
ストレスにより精神や自律神経のバランスがくずれると食欲がない、だるく疲れやすく元気がない、眠りが浅い、風邪をひきやすいなど体調が悪くなることはどなたも経験されていることでしょう。
血圧がストレス、交感神経の緊張から高まることも有名です。
これを漢方では「気(活力) 」の流れが悪くなるといいます。
血の流れと気の流れをスムーズにすることで、未病状態を改善し、体調を戻し、元気ではつらつとした若々しい生活を送れるようになります。
お血度チェックリスト
本来スムーズに流れなければならない血液が、何らかの原因によって流れにくくなったり、流れなくなった状態のことを「お血」と呼びます。
8つのポイントの合計点があなたの「お血度」です。
- 舌、唇の裏側の静脈が暗紫色に腫れている (5点)
- 舌の色が暗紫色、又は紫色のシミがある (5点)
- 唇が紫っぽい (5点)
- 肩や首筋がこる (3点)
- 手足が冷える (2点)
- 物忘れしやすい (2点)
- 頭痛がする (3点)
- 関節痛がある (5点)
- 手足がしびれる (3点)
- 胸に刺すような痛み、あるいは締め付けるような痛みがある (5点)
- 内臓にポリープや腫瘍がある (5点)
- 痔がある (2点)
- タール状の黒便がある (3点)
- 顔色がどす黒い (5点)
- 歯茎が暗紫色である (5点)
- 皮膚が硬化してざらついている (さめ肌) (5点)
- 打撲によるうっ血がある (5点)
- 目にくまができる (3点)
- シミが多い (3点)
- 手のひらに紅斑がある (3点)
- アザができやすい (2点)
- 腹や足の静脈が浮きでている (3点)
- 月経の色が黒ずんでいたり、かたまりが混じる (5点)
- 生理痛がひどい (3点)
お血判定基準
3~6点 お血傾向
7~11点 お血
12点以上 お血が進んでいる
※ただし5点以上の症状が一つでもある場合は、お血と判定して良い
中年以降や高血圧傾向の方では
血管や血液が老化して、血液の流れが悪くなるため、慢性的にうっ血を起こし、頭痛、頭重、肩こり、めまい、動悸といった諸症状があらわれてきます。
これを放置しておきますと心筋梗塞や脳血管障害など多くの生活習慣病(成人病)が発症します。
血液は、体全体に酸素や栄養分を運び、人の生命を維持しています。
血管がしなやかで生き生きとし、血液の流れが若々しくさらさらと流れていることが大切です。
冠心Ⅱ号方エキスとは
1966年から中国で始まった文化大革命は多くの人にストレスを与え、狭心症や心筋梗塞でなくなる人がふえました。
周恩来首相はこのことを憂慮し、全国の医療機関に、緊急対策を指示し、国家プロジェクトチームができました。
そこで中西医結合運動という中国医学と西洋医学のよいところを併せて新しい医療体系をつくっていこうという運動です。
研究を重ねていくうちに漢方薬でありながら西洋薬と即効性のある、年齢とともに悪くなった血液をさらさらにし流れをよくする作用が、漢方薬の中でももっとも優れているとして古来より珍重された生薬「丹参
(タンジン) 」を主成分とした「冠心Ⅱ号方 (かんじんにごうほう) 」が完成したのです。
この「冠心Ⅱ号方」は医療機関で使用され注射剤が中心なため、一般用として使いやすいものの要望が高まり、研究の結果、成分の一部の降香(コウコウ)
を木香 (モッコウ) と香附子 (コウブシ) に置き換えた「冠心Ⅱ号方エキス」が作られるようになりました。
木香 (モッコウ) と香附子(コウブシ) には降香 (コウコウ) にはなかったストレス緩和させる作用や消化器の働きを調整する作用があるため、効能の範囲が広がり、
血液の流れが悪くなるために発症する様々な症状の改善に用いることができるようになりました。
丹参 (たんじん)の作用とは 血管を広げ、血流量をふやす。 血圧をさげる。 血栓ができるのを防ぐ。 血液の粘度を下げさらさらにする。 血管の老化を防ぐ。
血液や血管が活性酸素 (過酸化脂質) におかされるのを防ぐ。 余分なコレステロールや中性脂肪を除く。
冠心Ⅱ号方の成分の作用は
血行改善成分 タンジン (丹参) 、センキュウ (川芎) 、シャクヤク (芍薬) 、コウカ (紅花) 血管や血液の流れを改善することで、頭痛、肩こり、冷えのぼせ、貧血などを改善します。
また、血が淀んだりつまったりするのをふせぐといわれるので、心筋梗塞脳血栓、ボケ、肌の老化によるシミやめの周りのクマなどの予防が期待されます。
特に丹参 (タンジン) は漢方薬のなかで優れているといわれます。
活力改善成分:木香 (モッコウ) 、香附子 (コウブシ) 気 (精神面、自律神経系) などの不調を改善することで、だるさ、疲れやすさ、食欲不振風邪をひきやすいといった症状を改善します。
冠心Ⅱ号方の飲み方は
漢方薬は一般には、本来煎じ薬でありますので、体を温める目的の場合はお湯に溶かして (錠剤ならお湯と一緒に) 飲むとより効果的です。
のぼせや吐き気があるときは逆に水で飲むことも有効です。
飲むタイミングは、基本的には空腹時ですが、食後のほうが忘れにくければ食後でもかまいません。
冠心Ⅱ号方の場合、一回一包をカップ一杯ほどのお湯または少量のお酒に溶かして服用します。
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