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中屋彦十郎薬舗による「尾山のくすり大将」第284号 2007年11月12日
薬湯の利用の仕方「オオバコ湯」、薬茶の楽しみ方「ウコギ茶」
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薬湯の利用の仕方「オオバコ湯」
「オオバコ湯」
オオバコ(車前草)は草丈十〜三十センチになるオオバコ科
の多年草で、平地や山地を問わず見られる。
車のわだちに沿って群生するところから車前草と呼ばれる。
種子は車前子と呼び、消炎、利尿、咳止めに利用する。
オオバコには配糖体のアウクビン、フラボノイドのプランタ
ギニン、粘液多糖体が含まれ消炎作用がある。
この薬湯に入浴すれば、切り傷、擦り傷、できもの、はれ
もの、ニキビ、あせも、湿疹などの皮膚疾患に効果がある。
夏に花をつけた全草を採り天日で乾燥して細断したものを
用いる。 一回分として二〜三掴みを採って布袋に入れ、弱火
で煮出し、その煮汁と一緒に湯船へ入れる。
薬茶の楽しみ方「ウコギ茶」
「ウコギ茶」
ウコギは東アジア全域にわたって自生する落葉の低木であり、
ウコギの葉の形はモミジににており、五葉に分かれて掌の形
をしている。 春に黄緑色の花を開き、花茎と葉茎が五本一緒に
でる。 二メートルくらいまで伸びる樹木で、昔から庭木として
植栽され、若い葉は茹でておひたしにできる。 この木の根皮が
薬用になる。半ば管状で太さ五〜八ミリで、長さ五〜十センチ、
黄褐色で芳香があり、少し苦味がある。 主な薬効としては強壮
と強精の効果があり、強精の効も強く 陰萎を治し、回春の効
がある。 また、疝気と腹痛によく浄血の効があり、中風にも用
い、女性器のかゆみにもよい。 中国の古典に「男子の陰萎、
女人の陰痒と腰背痛を治し、精を補い精を益し、筋骨を堅くし
て志意を強くする。」五加皮は性関係の強精剤として広く利用
されてきた。 成分はセサミン、サビニン、アカントシドA、D
などのリグナン類が明らかになっている。
ウコギ五〜十グラムを採り熱したフライパンにアルミホイルを
敷き少し焙じる、香りがしてきたら火を止めて取り出す。
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