下痢
下痢とは
下痢は、大腸の水分や脂肪の吸収機能の異常、腸の運動の亢進、腸粘膜の異常や分泌過多などが誘引となるもので、症状にはさまざまな種類がある。例えば、漢方では半夏瀉心湯や真武湯を用いる下痢は、水分が多くて便の量も多いが、回数は一日に1回から34回の場合である。一方葛根湯や桂枝加芍薬湯などを用いる下痢は一回の便の量は多くはないが、回数が多く、かつ快通しない、いはゆるしぶり腹を伴い、便には粘液や血液、膿などがまじるものである。
便が酸性で、酸臭をおびるが悪臭の少ない、ガスの発生の多い下痢は、胃腸炎や腸内発酵でおこりますが、便に悪臭のある下痢は、腸内腐敗や肝機能低下で、胆汁分泌機能低下でおこります。
急性で激しい症状の下痢は、脱水症状など危険をもたらすことがあるので、注意が必要である。慢性の下痢 (下痢しやすい傾向) は、体質や体力が弱い、胃腸機能が弱い、自律神経が過敏または機能低下状態にある、あるいは心身症をおこしやすいなどの人に多い症状であるから、漢方処方が適応する場合が多いのです。
- 葛根湯 (かっこんとう)
体力があって強健な人で、首のうしろ (項部) や背中がこり、下痢をする、熱があることもあり、しぶり腹になるものに用います。
- 甘草瀉心湯
下痢の回数が多く (7、8回以上) 、下痢の前に腹がゴロゴロ鳴って、さっと下痢するが、そのあとはさっぱりしている、腹痛はあってもはげしくはないような時に用いる。
- 真武湯
一日2、3回位下痢し、水様便で、腹痛やしぶり腹もなく、胃腸は平素から弱いもの、冷え性で、腹力が軟弱な虚弱な人に用います。その他の処方としては、柴胡桂枝湯、五苓散、桂枝加芍薬湯、半夏瀉心湯、四君子湯などがあります。
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