肝硬変症
肝硬変症とは
肝硬変症は肝臓の疾患の厳しい状態といえるもので、慢性に経過し、治りにくく、死亡率も高い病気です。日本でも年々増加の傾向にあり、肝がんとの関係も深い疾病です。症状は肝臓が悪くなって腫大し、のちには縮小する。
病気が進むと、腹水や浮腫、黄疸があらはれ、腹壁静脈が怒張するようになり、脾臓の腫大、下肢の浮腫、皮膚のかゆみ、クモ状血管腫、手掌の紅斑などがみられます。
肝硬変の原因としては蛋白質・ビタミンB1群の不足、脂肪摂取の過剰、アルコール性飲料のとり過ぎ、ウイルス性肝炎、肝ジストマ症、マラリヤ、薬品 (砒素、鱗、四塩化炭素、サルファ剤など)
などがあげられます。とくにアルコールとウイルス性肝炎が重要な原因であります。
- 茵蔯蒿湯
気分が重く、胸がふさがったようで、食欲がなく、悪心があり、大小便ともに出が悪く、口渇があり、黄疸や浮腫がある場合に用います。大柴胡湯や小柴胡湯と合方して用いる場合が多い。
- 茵蔯五苓散
口渇と尿不利黄疸を目標として用いる。
- 小柴胡湯合茵蔯五苓散
肝臓の腫大、黄疸、腹水があり、口渇、疲労倦怠食欲不振を訴え、便秘傾向で尿量減少などの症状があるときに用います。
小柴胡湯合茵蔯蒿湯
肝臓の肥大、疲れやすい、体がだるい、黄疸、便秘などの症状があるが、体力がまだかなりある場合にもちいます。
- 大柴胡湯合茵蔯蒿湯
小柴胡湯合茵蔯蒿湯を用いる場合よりもさらに体格がよく実証で、腹部が全体にかたく張っていて、便秘がちで体力のある人に用います。
- 人参五苓散
肝硬変が進行して、腹水、黄疸、浮腫、全身衰弱のあるものに用います。
その他
竜胆瀉肝湯などを用います。肝炎、肝硬変症には 片仔広 (へんしこう) も併用するといいかと思います。
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