慢性腸炎
慢性腸炎とは
慢性腸炎は急性腸炎から移行することが多いのですが、はじめから慢性型としておこるものもあります。主な症状としては下痢、腹痛、腹鳴、軟便、粘血便、腹部の不快感、全身の倦怠感、食欲不振、貧血などであり、長いときは数年から、10年、20年と続くこともあります。
また粘血性の下痢便や、便に血液が付着するときは結腸や直腸の悪性腫瘍の場合があるので注意をしなければなりません。
このほか特異な疾患として、腸結核、潰瘍性大腸炎、 刺激性大腸症候群、限局性回腸炎などがあります。慢性腸炎は10年、20年と続く一種の体質病ですから、たんなる下痢止めの薬での対症療法でなおすことは難しいのです。
漢方では体質改善を目的として全身機能を回復させることに主力をおいています。
- 真武湯
1日に2、3回の下痢が長く続く慢性のもので、腹にも脈にも力がなく、冷え性で 下痢のあとでがっくりと疲れるもの、下痢の症状ははげしいものでなく、軟便或いは水様便で
一回量は多くはない、胃の症状はないので食欲はありますが、食べ過ぎると下痢をする。 腹痛はあっても軽い、体力がやや落ちて血色が悪い人に用いられます。排便時に泡だった
便が出る場合もあります。
- 人参湯
胃腸が虚弱で手足が冷える、口中に薄い唾液がたまる、血色がわるく生気に 乏しいなどの症状を伴う慢性腸炎に用います。
- 半夏瀉心湯・生姜瀉心湯心下部 (みぞおち)がつかえて、下痢するときに腹がゴロゴロ 鳴り、一度にさっと下り、下るとさっぱりするもの、すなわち渋り腹でないもので、体力、気力
ともに衰えていず、腹痛はない場合が多く、また腹痛があってもはげしくなく、1日2,3回の 便なら半夏瀉心湯を用います。下痢の回数が多くつよいときは甘草瀉心湯を用います。
また、悪臭を伴うげっぷが多くでるときは生姜瀉心湯を用います。
- 桂枝加芍薬湯
軽症の大腸炎で下痢、腹痛があって、腹が張り、しぶるような場合に 用います。その他、黄連解毒湯などがあります。
- 青黛
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