竜眼肉 (りゅうがんにく)
神農本草経の上品に「竜眼」の名で収載されている。一名「益智 (やくち) 」ともいう。益智 (「ヤクチ」) と混同しないよう要注意である。
| 起源 |
ムクロジ科の常緑高木で、高さ10メートル位である。小枝は暗褐色で毛がある。葉は互生し、羽状複葉。その表面は濃緑色で光沢があり、裏面は淡緑色である。五月頃葉腋から花茎を伸ばし、芳香のある黄白色の小花をぎっしりと円錐状に開く。秋には球形の果実をつける。熟すると表面が淡褐色の硬い殻になり中に暗褐色で光沢のある一個の種子が入っていて、周囲には白色透明の仮種皮がある。薬になるのはこの果実である。熟した果実から仮種皮を採取して日干しにする。これが竜眼肉である。俗に「円眼」「桂円眼」とも称する。 漢方の補血薬としては当帰、地黄、枸杞子、竜眼肉などがある。補血薬とは血虚に用いられる、血虚の基本的な症状は顔色が悪く、疲労感があり、息切れ、動悸、不眠などをうつたえ、皮膚が乾燥して脈は細い、などが特徴である。貧血だけでなく、心・肝の失調によって起こる。補血薬の作用は全身の機能を改善することで血虚の症状を軽減し、消失させると漢方ではいっている。 |
| 産地 | 中国、広西、福建、四川、雲南、海南島、台湾などに主産し、福建省のものが品質がよいが、薬用には広西壮族自治区のものが多く用いられる。 |
| 成分 | 新鮮品は水分77.15%、灰分0.61%、脂肪0.13%、蛋白質1.47%、可溶性含窒素化合物20.55%、ショ糖12.25%、乾燥品にはブドウ糖26.91%、ショ糖0.22%、有機酸類1.26%、含窒素化合物6.309% |
| 薬理作用 | 未詳 |
| 応用 | 鎮静、滋養強壮薬として、驚悸、健忘、失眠などの症に応用する。 |
| 処方例 | 帰脾湯 |
| 用法・用量 | 煎剤、丸剤。1日2〜6グラム。 |