彼岸花根:生薬、民間薬販売
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●彼岸花根(ひがんばなこん)
鱗茎を生薬名で石蒜(せきさん)といっている。
日本の本州以南、中国の温帯に広く分布するヒガンバナ科の多年草で、ヒガンバナの鱗茎をもちいる。
9月下旬、秋の彼岸頃に鮮やかな赤い花をつけるので彼岸花と呼ばれ、赤い花を意味する曼珠沙華(マンジュシャゲ)という別名もある。
有毒植物であり、かっては鱗茎をすりつぶして水にさらし、毒抜きをすると食べられるため救荒食物として利用されてきた。
ヒガンバナの鱗茎にはリコリン、ホモリコリン、ガランタミンなどのアルカロイドが含まれ、誤って食べると、
嘔吐、下痢、流涎、神経麻痺などが起こる。
石蒜は去痰、利尿、解毒、催吐薬として用いられてきた。民間では生の鱗茎をすりおろし、足の裏に貼って浮腫を取るのに用いたり、
乳房炎、乳腺炎、各種はれもの、いんきん、ぜにたむし、などの患部に貼付した。
成分のうちリコリンはアメーバ赤痢治療薬ジヒドロリコリンの製造原料となり、ガランタミンは小児麻痺や筋無力症などによる運動麻痺
の治療に用いられる。
リコリンは強い嘔吐作用があり、、ジヒドロリコリンは催吐作用があるので、毒性が強い。
何か他の毒物を飲み込んでしまった時に救急的に吐き出させる必要があるときに新鮮な鱗茎1〜3gを使うほかは
家庭ではむやみに用いてはならない。
この毒性のために縁起の悪い花として忌み嫌われている。
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