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がんの生薬・漢方薬・健康食品 2

これはメールマガジンに連載されていたものを一つのまとめたものです。

51.牛皮消根 (ごひしょうこん)
イケマ商陸として広く知られています。日本各地、南千島などに分布するガガイモ科のつる性
多年草 イケマの根を用います。イケマとはアイヌ語で大きな根を意味しアイヌの霊草です。
有毒植物ですが、アイヌは若苗や根を水にさらし、煮て食用にしていたほか、薬用として
食中毒や腹痛、感冒、切り傷の 治療に使っていた。イケマの根には強心配糖体やその他の
配糖体が含まれ、強心 利尿作用がある。茎を切ると白い樹液がでてきますが、このなかには
シナンコトキシンという有毒物質が含まれていますが、この中に、プレグナン配糖体の含有が
明らかにされ免疫増強作用や抗腫瘍作用が発表されています。
52.牡蠣 (ぼれい)
牡蠣 (かき)の貝殻である。牡蠣の貝殻はカルシウム製剤として利用されているし、賦形薬
として増量するのに広く利用されている。主成分は炭酸カルシウムであるが、リン酸カルシウム
などの無機塩、鉄、アルミカウム、アミノ酸などが含まれています。近年、免疫増強作用のある
多糖体が報告されています。牡蠣はカルシウムの補給としてだけではなく、漢方では精神の
安定薬として不安、動悸、不眠、頭痛、めまい、耳鳴りなどの興奮症状にも効き目があります。
乳ガンなどに紫根、大黄などと配合される。
53.番杏 (ばんきょう)
日本の海岸をはじめ、太平洋岸各地の砂地に分布するツルナ科の多年草でsる。
ツルナの全草を用いる。茎や葉は肉質で新芽や葉はホウレン草のように食用にできる。
日本ではツルナ、ハマナ、浜じしゃなどと呼ばれ食用にもされる。成分には鉄、カルシウム
、ビタミンA,Bのほか酵母菌属にたいして抗菌作用のあるテトラゴニンなどが含まれている。
一般には浜ぢしゃとして知られ、胃がんや食道ガンに効果があるということで、
評判になったこともある。
54.党参 (とうじん)
中国の山西、陜西、四川省などに産するキキョウ科のつる性多年草、ヒカゲノツルニンジン
及び同属植物の根を用いる。上党人参という名から党参とよばれていたが、清代になって
ウコギ科の人参とは別のものとして区別されるようになった。
四川、湖北省のトウジンも川党と称され、党参のひとつとして用いられている。
またセリ科のミントウジンの根は明党参といわれているが、これは党参の代用とはならない。
党参の成分はサポニン、イヌリンであるが詳細は不明である。
中国では党参は人参の代用品として幅広く用いられている。
党参には補益作用があり、抗ガン作用の研究も進められている。
55.升麻 (しょうま)
北海道から、九州、朝鮮、シベリアにかけて分布するキンポウゲ科の多年草、
サラシナショウマの根茎を用いる。そのほか、フブキショウマやオオミツバショウマの根茎
を用いる。若葉をゆで、水にさらしてたべることができるためサラシナの名がある。
日本市場で流通しているのは、北升麻で根が黒いため黒升麻とも呼ばれている。
成分としてはトリペノイドのシミゲノール類やその配糖体、クロモン誘導体のシミフゲン、
ケロール、アミオール、フェノール カルボン酸のカフェ酸、ステロイドのシトステロールなどが
、報告されており、解熱、鎮痛、抗浮腫作用や肛門部炎症を抑制する作用などが認められて
いる。近年、女性ホルモン様の作用が報告されており、前立腺ガンに有効であるという。
56.紫河車 (しかしゃ)
人の胎盤を乾燥したものを用いる。紫河車は健康な産婦の分娩時に排出された胎盤の
血管を切り、何度も水で洗い煮たり、蒸したりした後に乾燥したものである。
薬材は直径十〜十五センチの皿状で、一面は全体に凹凸があり、もう一面は羊膜に
覆われて平滑で、中央に臍帯の残りがある。胎盤にはさまざまな成分が含まれており、
性ホルモン、γ-グロブリン、ウロキナーゼなどがある。胎盤埋没療法が研究され
、リュウマチやアレルギー疾患に効果があるといわれたこともある。
胎盤製剤は更年期障害や乳汁分泌不足の治療に用いられている。
またウシ胎盤エキスは抗潰瘍剤として用いられている。
漢方では補気、補血、補陽の効能があり、不妊症、習慣性 流産、インポテンツ、
虚弱体質、結核、喘息、神経衰弱などに用いられる。
57.三七 (さんしち)
サンシチニンジンのことで、ウコギ科の多年草で雲南省から広西省に分布する。
根を薬用とする。田七、田七人参、田三七などと呼ばれる。非常に高貴な生薬なので、
金不換という名もある。田というのは産地が広西省田陽、田東による。三七というのは
地上葉が三つの葉柄にそれぞれ七枚の葉がつくことによる。人参や竹節人参とよくにた
植物である。「止血の神薬」とも呼ばれる。外傷による出血、内出血、消化性潰瘍の出血
や疼痛、性器出血に用いる。煎じたり、粉末にしたりて用いる。近年、急性・慢性肝炎として
「片仔広」の原料として広くしられている。また、抗ガン作用があるというので、
研究がすすめられている。
58.しゃちゅう (ゴキブリ)
大黄しゃちゅう丸というのは肝臓ガンに効果があるという。ゴキブリ科のシナゴキブリ、
マダラゴキブリ科のサツマゴキブリの雌の成虫全体を乾燥して用いる。
シナゴキブリは中国全土に分布し、スッポンに似た形をしているため、地鼈虫とか土鼈虫
とよばれている。サツマゴキブリには前方に淡黄色の縁取りがあるため金辺土鼈とも
呼ばれ、中国南部、台湾、日本などに分布している。中国では普通に見られるゴキブリ
として知られ、薬用として各地で飼育もされている。いずれも体長三センチ位の黒く光沢
のある扁平な虫で、雌にははねがなく腹節がみえる。肝障害抑制作用があることは
広く知られている。漢方の駆お血薬の一つで腹部腫瘤の状態に用いる。
59.「炉甘石」 (ろかんせき)
主な亜鉛鉱石にはセン亜鉛鉱と菱亜鉛鉱があるが、菱亜鉛鉱は炉甘石と呼ばれる。
日本にはセン亜鉛鉱の鉱床はあるが、菱亜鉛鉱はほとんど産出しない。中国では広西、
四川、雲南、湖南省などに産する。菱亜鉛鉱はスミンナイトと呼ばれ、主成分は
炭酸亜鉛でる。純度の高いものは白色であるが、夾雑物により種々に着色している。
一般に土塊状でガラス様の光沢があり、脆い、亜鉛は生物にとって必須の金属であり、
成人では精液や前立腺、肝臓、腎臓に多く含まれ、亜鉛欠乏による味覚障害や傷の治癒
の遅れが知られている。炉甘石は江戸時代以来、結膜炎などの疾患や目洗い薬として
長く使われてきた。内服することにより、腫瘍を消去する作用があるということで
現在は研究が進められている。
60.白花蛇舌草 (びゃくかじゃぜつそう)
本州から沖縄、朝鮮半島、中国、熱帯アジアに分布するアカネ科の一年草、双葉葎
(フタバムグラ)の全草を用いる。田畑にはえる雑草で、二枚の葉が対になっているため
フタバムグラの名がある。中国で研究されている薬草で、成分としてはヘンリアコンタン
、ウルソール酸、オレアノール酸、クマリンなどが含まれ、抗菌、消炎作用がある。
漢方では清熱解毒、通淋の効能があり、肺炎、虫垂炎、急性腎炎、膀胱炎、毒蛇
のかまれきずなどに用いる。最近では胃ガン、食道ガン、白血病に対する抗腫瘍作用
が注目されている。
61. 「海金砂 (かいきんしゃ)」
前立腺ガンにいい漢方薬として漢方界のあいだでは注目されている。関東以西、
朝鮮半島、中国、インドシナに分布するフサシダ科 (カニクサ科)のつる状シダ植物、
カニクサの胞子を用いる。カニクサの名は子供が蟹をつるのに用いたことに由来する。
全草の生薬名を海金沙草あるいは金沙藤と呼ばれる。立秋前後に胞子嚢のついた葉
を陰干しし、紙の上で葉をたたいて胞子だけを集める。胞子は黄褐色の粉末状で、
水に浮くが、熱すると沈む。胞子には脂肪油やリゴジン、葉にはフラボノイドが含まれる。
漢方では、清熱解毒、利尿、通淋、消石の効能が知られている。
62. 華北大黄
中国などに分布するタデ科の多年草、ダイオウ類の根茎を用いる。ダイオウは主に中国西北部
の海抜二千から三千mの高山に自生し、ギシギシと良く似た植物ですが、草丈は二mにも達し
ます。中国、朝鮮産のダイオウの基原植物にはショウヨウダイオウ、ヤクヨウダイオウ、
タングートダイオウ、チョウセンダイオウなどがある。漢方では通便、清熱、活血化お、
熱性疾患、興奮症状、おけつ、腹部腫瘤、無月経などに用いる。近年前立腺ガンに効果
があるとして、中国では広く研究されている。
63. 再び「升麻 (しょうま)」
升麻には女性ホルモンは含有されていない、しかし女性ホルモン様の作用があり、
女性ホルモンのエストラジオールの八十パーセントにあたる有効性があると報告され
ている。前立腺の肥大が進んだ症状や前立腺がんには使える漢方薬ではないだろうか。
現在では直接女性ホルモンが治療に投与されたりしているが、勃起しなくなり問題が多い。
「漢方薬、升麻」を臨床に応用することはできないだろうか。升麻は本邦、中国、朝鮮、
シベリアにかけて広く分布するサラシナショウマの根茎を用いる。そのほか、
フブキショウマやおおみつばショウマの根茎も用いる。若葉をゆで、水にさらして食べることが
できるためサラシナ (晒し菜)の名がついている。
菜にも少しは効果があるだろうから、これを市場に出して宣伝したらいかがなものだろうか。
64.「漢方処方」 ガンにいいとして使われている漢方処方は
一、十全大補湯 (じゅうぜんたいほとう)
成分 (人参、黄耆、白朮、当帰、茯苓、地黄、川芎、芍薬、桂枝、甘草)
二、補中益気湯 (ほちゅうえっきとう)
成分 (人参、白朮、黄耆、当帰、陳皮、大棗、生姜、柴胡、甘草、升麻)
三、小柴胡湯 (しょうさいことう)
成分 (柴胡、半夏、黄ぎ、大棗、人参、甘草、生姜) 以上の三処方はガンに効く漢方処方
として一般に広く知られている処方である。言うまでもなくガン治療は手術、放射線療法、
化学療法剤がメインの手段であるがこれと免疫療法、漢方薬を併用して治療を進めていく
のが一番適切なのではないだろうか。上記の漢方薬で三者に共通しているのは人参である。
二者に共通しているのは黄耆、白朮、当帰、甘草、大棗 生姜などがある。人参はご存知の
高麗人参である、人参には放射線治療の弊害を減らす作用があるという報告もある。
これらの事実から人参を含有した補中益気湯や十全大補湯を治療の前から飲んでおくのが
いいのではないだろうか。
65.
ガン治療に応用されている漢方処方として、「補中益気 湯」「十全大補湯」「小柴胡湯」の
三処方があるという事、共通している漢方薬は高麗人参だということをもうしあげました。
この高麗人参は免疫力を高める作用があるため、ガンに対しても有効であろうとは推測され
はしましたが、最近の研究では肝臓ガンについても平生から飲んでいると、発ガンや増殖を
遅らせる作用があるという報告がある。ある程度ガンが進行すると腹水が溜まってきますが
、実はあの中味はガン細胞で一杯なのです。そのような状態の時に次の処方の漢方薬を
飲んでいると改善されることがあるというのです。「沢瀉三、阿膠三、益知三、綿茵蔯こう三、
黄連三、黄ぎ三、枸杞子五、ウコン三、桃仁三、白花蛇舌草三」の処方内容で煎じて
飲むと効果があり、著しく改善されたというのです。
66.人参養栄湯 (にんじんようえいとう)
古典「和剤局方」にも記載されている処方で、熟地黄、当帰 白朮、茯苓、人参、桂皮、
白芍、陳皮、遠志、黄耆、五味子 甘草 (大棗、生姜) この処方の内容をみていると、
補中益気湯に比較すると、配合されていないのは柴胡、升麻でその他はすべて配合
されている。十全大補湯に比較すると、配合されていないのは川芎のみで他の生薬は
すべて配合されている。古来より、肺結核などの慢性疾患や病後の衰弱による倦怠感
不眠、健忘、咳嗽などに用いられてきた。免疫力の回復には有用な処方のようである。
十全大補湯、補中益気湯とともに研究対象にしても良い処方ではないだろうか。
67.青黛 (せいたい)
キツネノマゴ科のリュウキュウアイ、マメ科のタイワンコマツ ナギ、アブラナ科の
ホソバタイセイなどの葉や茎に含まれる色素を用いる。リュウキュウアイやホソバタイセイ
の葉は大青葉、根は板藍根という。これらの葉や茎を数日間水に浸して発酵させ、石灰を
加えてかき混ぜ、浸出液が紫色になったら液面の泡を掬い取り、これを日干しにしてできた
藍色の粉末を青黛と呼んでいる。茎や葉に含まれるインジカンが発酵やアルカリを加えること
により、加水分解されてインドキシルとなり、次に空気による酸化をうけて藍色のインジゴ
に変わる。青黛にはこのインジゴが含まれている。漢方では清熱涼血、解毒の効があると
いわれ、丹毒などの発疹や発斑を伴う熱病、小児のひきつけ吐血や喀血、鼻血などの出血
、湿疹、腫れ物、蛇咬傷などに応用する。中国では肝炎、脳炎、耳下腺炎、心筋炎、
脳腫瘍などに対する研究が進められている。
68.紫根 (しこん)
日本各地や中国、朝鮮半島に分布するムラサキ科の多年草、ムラサキの根を薬用にする。
根は紫色でナフトキノン誘導体のシコニン、アセチルシコニンなどの紫色色素が含まれる。
日本でも天平の頃から紫色の染色に用いられ、江戸時代には江戸紫として有名であるが、
この天然のムラサキは近年はなかなか手に入らない。殆んどが栽培品である。
薬理的にはシコニン、アセチルシコニンには抗炎症、肉芽促進作用などの創傷治癒促進作用
があり、紫根の抽出液には抗菌、抗浮腫作用がある。近年抗腫瘍作用が注目され白血病
や乳ガンなどへの研究がなされている。
特に牡蠣、忍冬と配合した紫根牡蠣湯の利用が望まれるところである。
69.蓮肉 (れんにく)
ヨーロッパ東南部からインド、中国、オーストラリアに分布するスイレン科の水生多年草の
成熟した果実を蓮実、果殻ををとった種子を蓮肉という。地下茎は蓮根である。日本では
ハスの実を食べる習慣はないが、中国では菓子や中華料理の材料として、デンプンは
乳幼児の栄養補助食品として用いられている。果実にはデンプン、たんぱく質、ビタミンB1
、ラフィノース、脂肪などのほか、胚芽部にはアルカロイドのロツシン、デメチルコクラウリン、
メチルコリパリンなどが含まれる。滋養強壮薬として一般的に用いられるが、抗腫瘍作用
も研究されている。
70.虻虫 (ぼうちゅう)
大黄しゃ虫丸に配合され、腹部腫瘤に用いられる。アブ科のウシアブなどいくつかの種類
のアブのメスの全虫を乾燥して用いる。アブというのは、双翅目の昆虫のうち、ハエ、カ、ブユ
などを除いたものを一括した呼称である。薬用には吸血性アブが利用される。中国では腹帯
アブを用いる。血液凝固阻止作用、溶血作用が報告されている。月経異常、無月経、
腹部腫瘤、打撲傷に用いる。強い駆お血作用がある。腹部硬満、お血に用いる。
71.「ガンと食物繊維」
食物繊維は一日二十〜二十五グラムを摂取するとよい。大腸ガンの発症率が低くなる。
一、不溶性食物繊維 ・便の量を増やす・・・・発ガン物質を薄める作用がある。
・便の通過時間を短くする・・・・発ガン物質と大腸の接触 時間を短くする。
二、水溶性食物繊維 ・悪玉菌が作る発ガン物質の生産抑制
・便の通過時間を短くする 食物繊維を多く含むものは、ビタミンB6も多く、大腸がんの
細胞増殖抑制作用、抗酸化作用、血管新生抑制作用があると報告されている。具体的な
食品としては小麦胚芽、さつまいも、こんにゃく、かぼちゃ、にんにく、バナナが挙げられる。
72.黄瓜 (おうか)
インド北部のヒマラヤ地帯の原産で現在では世界中で栽培されているウリ科のつる性一年草、
キュウリの果実を用いる。わが国にはすでに平安時代にはすでに渡来していたが、
長い間、完熟して黄色くなったものを食べていたとされる。キュウリとは黄瓜 (キウリ)のこと
である。かってキュウリは苦かったため、評判は余りよくなく江戸末期頃までは普及しなかった。
果実の苦味質はククルビタミンCで、そのほかビタミンA,C 、イソクエルシトリンなどが含
まれる。イソクエルシトリンには利尿作用があり、ククルビタミンCは抗腫瘍作用が報告されて
いる。薬用には新鮮な果実を用いるが、わが国では蔓をきって得られる浸出液を
キュウリ水としても用いられる。
73.射干 (やかん)
日本各地、朝鮮半島、中国、インド北部に自生するアヤメ科の多年草、ヒオウギの根茎を用いる。
葉が扇状に広がるため檜扇 (ひおうぎ)の名がある。観賞用にも栽培されている。
またヒオウギの種子は漆黒色のため古くは烏羽玉 (うばたま)と呼ばれ、このウバタマの名
は「万葉集」の中にの黒とか夜の枕言葉としてよく詠まれている。根茎にはフラボン配糖体
のイリジン、ベラムカンジンなどが含まれ、抗菌、抗炎症作用などが知られている。漢方では
清熱、解毒、去痰の効があり、咽喉痛、該嗽、喀痰 リンパ腫、腫れ物などに用いる。
中国では抗ガン中薬として研究が進められている。
74.虎杖根 (こじょうこん)
日本各地、朝鮮半島、台湾、中国などに自生するタデ科の多年草であるイタドリの根と根茎を
用いる。地方によってはスカンポとかスイバともよばれる。春先にでる若芽には酸味があり、生の
ままや塩付けにして食用にする。ただし蓚酸を多く含むため多食すると下痢や尿路結石の原因に
なったりする。戦時中にはイタドリの葉をタバコの代用にしたという。
イタドリという名は「痛みとり」に由来するといわれ、中国では若い茎の紅紫斑を虎の模様に
たとえて虎杖 (こじょう)といわれる成分にはアントラキノン誘導体のポリゴニンなどが含まれ、
清熱解毒、止痛、活血の効能があり関節痛や黄疸、生理不順、火傷などに用いる。
緑膿菌に対する抗菌作用が注目され、急性肝炎、新生児黄疸、気管支炎、骨髄炎などの
臨床効果も報告され、抗腫瘍作用も研究が進められている。
75.金銀花または忍冬
日本、朝鮮半島、中国に分布するスイカズラ科の常緑つる性植物、スイカズラの花蕾を用いる。
スイカズラの名は花を口に含むと蜜のよい香りがして甘い、あるいは花弁の形が子供が蜜を吸う
口の様子に似ていることに由来する。漢名では花の色が白から黄に変化することから金銀花と
呼ばれ、葉が冬でも枯れないところから忍冬の名がある。一般には花のほうが茎葉よりも清熱
解毒にすぐれているといわれます。花の成分には蝋質のセリルアルコール、ステリンのほか
ルテオリン、ロニセリン、イノシトール、タンニンなどが含まれ 、抗菌作用、抗真菌作用などが認
められている。漢方では清熱、解毒の効があり、化膿性皮膚疾患や感冒、扁桃炎 、乳腺炎、
腸炎などの感染症に常用されている。清熱、解毒に着目してガン疾患への応用が研究されている。
76.連翹 (れんぎょう)
中国原産で日本にも伝わり庭木として植栽されているモクセイ科の落葉小低木である。
そのレンギョウの果実を用いる。中国ではシナレンギョウ、韓国ではチョウセンレンギョウ
なども代用品として利用される。レンギョウは早春に葉に先立って多数の黄色い花をつけ、
英語ではゴールデン・ベルと呼ばれたりする。成分はトリテルペノイドのオレアノール酸、
リグナン類のフィリリン、アルクチイン、ピノレジノールが含まれ、抗菌作用、強心利尿作用
などが知られている。漢方では清熱、解毒、消腫の効能があり、熱性疾患や瘰癧、化膿性
疾患に用いる。特に漢方では皮膚化膿症の要薬である。
中国ではガンについて研究が進められている。
77.冬虫夏草 (とうちゅうかそう)
中国の四川、貴州、チベットなどに産するガの幼虫に生えたキノコの一種を用いる。
このキノコはバッカクキン科のフユムシナツクサタケと呼ばれる菌類で、とくにコウモリガ科
の昆虫の幼虫に寄生する。幼虫の体に入った菌は菌糸を伸ばして成長し、やがて体内を完全
に占領し、さらに長い柄を出してキノコが発生する。幼虫の長さは三〜八センチ、柄の部分は
四〜十センチある。頭部がやや膨らんでいる。市販されている生薬は全長が10センチ前後、
黄褐色である。冬には虫の姿をし、夏に変じて草になると信じられていたため冬虫夏草の名
があり、古来ウドンゲとともに吉祥のしるしとして知られていた。現在昆虫寄生菌を総称して
冬虫夏草といっている。蝉の幼虫に寄生したものを特に金蝉花といっている。成分としては
コルジセピン、コルジセプス酸、ビタミンB12などが含まれ漢方では肺結核の咳、喀血、
自汗、寝汗、インポ テンツなどに使用される。近年ガンに対する取り組みが始まっている。
78.土茯苓 (どぶくりょう)
中国からインドにかけて分布するユリ科のつる性落葉低木、ケナシサルトリイバラの根茎を
用いる。生薬名を中国では土茯苓というが、本邦では山帰来と呼んでいる。
ケナシサルトリイバラの根茎にはサポニン、タンニン、樹脂などが含まれている。
漢方では梅毒の皮膚疾患、化膿性疾患、頸部結核に用いる。古くから梅毒の治療薬および
水銀剤の解毒薬として知られている。近年中国ではレプトスピラ病や麻疹の予防や治療
に用いられている。また抗がんにたいする研究も進められている。
79.前胡 (ぜんこ)
本邦、朝鮮半島、中国に分布するセリ科の多年草、ノダケなどの根を用いる。
日本にみられるノダケは紫色の花をつけるが、中国では白い花をつける白花前胡もあり、
薬用には主に白花前胡を用いている。日本産には市場性はない。ノダケの根には
フロクマリンのノダケニンやデクルシン、精油成分のエストラゴール、リモネンなどが含まれ、
抗炎症抗浮腫作用などが知られている。熱性病による頭痛や気管支炎に用いる。
抗ガン作用について研究されている。
80.丹参 (たんじん)
中国各地に分布するシソ科の多年草タンジン (サルビア草)の根を用いる。丹参の名は根
が赤いことに由来する。この色は根にフェナンスラキノン系の色素であるタンシノン、
タンシノン 、クリプトタンシノンなどがふくまれていることによる。中国では単味の錠剤、
注射薬として利用されている。配合剤として利用される冠心?号は、川芎、降香
、紅花、芍薬などとともに配合されている。中国では肝炎、肝脾腫、甲状腺腫などの治療
に用いられている。
丹参の注射薬は慢性肝炎、心筋梗塞に使われる 抗がんに対する研究も行われている。
81.赤芍 (せきしゃく)
中国北部原産のボタン科の多年草、シャクヤクの根の外皮をつけたままのものを用いる。
外皮を除いたものを白芍という。また赤芍にはベニバナヤマシャクヤクや川赤芍の根なども
用いられている。これに対して白芍といえば栽培品種のみが用いられている。赤芍は日本
薬局方の芍薬に規格に適合しないため、中国産では白芍のみを芍薬として用いる。
シャクヤクの根にはペオニフロリンが含まれ、鎮痙、鎮痛、鎮静、抗炎、抗潰瘍、降圧作用
が報告されている。白芍には補血、止痛の効に対し、赤芍には温熱病、無月経、
腹部腫瘤、腹痛、出血、腫れ物などに用いる。
82.牡丹皮 (ぼたんぴ)
中国原産で、中国北西部に自生するボタン科の落葉低木、ボタンの根皮を用いる。
ボタンは中国を代表する国花で、古くから薬用や観賞用に栽培され唐時代には
大流行したといわれる。わが国では薬用としては奈良県で栽培されている。薬用にする
ときには開花前に蕾を取り去り、苗から四〜五年目の根を掘り取る。根から木芯を抜き取り
根皮としたものを生薬にする。今日でも木芯を口にくわえて抜き取る作業が行われて
いるという。成分としてはペオノール、ペオノシド、ペオノリドのほかペオニフロリン、
ガロタンニンなどが含まれる。熱性疾患にみられる斑疹や鼻血、吐血、下血、
月経不順 腹部の腫瘤、炎症などに用いる。
83.五霊脂 (ごれいし)
中国各地に生息するムササビ科のムササビの一種。このムササビの糞便を用いる。
かって五霊脂はオオコウモリの糞と考えられていたこともある。体長十五センチから
五十センチのムササビで、前後の足の間には飛膜があり、樹木の間を滑空する。
夜行性で木の実や若い枝葉なども食べる。主に中国の河北、山西などに産する。
この生薬の断面は黄褐色で繊維状である。味は塩辛くて苦味があり、匂いは殆どない。
成分としてはビタミンA類が含まれている。漢方では活血化おう、止痛の効がある。
下腹部の腫塊を散ずるのに用いられることから、抗がん作用
の研究が進められている。
84.莪朮 (がじゅつ)
マレーシア、インド、ヒマラヤを原産とするショウガ科の多年草、ガジュツの根茎を用いる。
中国では広西、四川省を主産地とし、同属の蓬莪朮、広西莪朮温郁金のどの根茎が用い
られる。日本では屋久島、種子島、沖縄などで栽培されている。ウコンと同属で似ている。
主成分にはセスキテルペノイドのクルゼレノン、クルヂオン ゼデロンのほか、多糖類や
副成分のモノテルペノイドのシネオール、ボルネオールからなる精油が含まれ、芳香性の
健胃作用、胆汁分泌促進作用、殺菌作用がしられており、最近の中国の研究では抗腫瘍
作用が報告されている。漢方では腹部膨満、疼痛、腹部腫瘤によい。特に腹部腫瘤に
効果的といわれる。子宮ガンにも効果があるようである。日本では俗に「弘法の石芋」とも
呼ばれる。
85.延胡索 (えんごさく)
中国各地で栽培されているケシ科の多年草、エンゴサクや日本にも自生するエゾエンゴサク
、ヤマエンゴサク、ジロボウエンゴサクの塊茎や全草を使う。延胡索の塊茎にはアルカロイド
のコリダリン、テトラヒドロパルマチン、コリブルビン、プロトピンなどが含まれ麻痺作用
、鎮静作用が認められている。漢方では胸痛、腹痛、脇腹部痛、月経痛、打撲痛などに用いる。
延胡索は血中の気、気中の血を行らせる。止痛効果は乳香、没薬よりも強く、酢で炒めれば
止痛効果はさらに高くなる。ガンの痛みを止めるのに研究されている。
86.枇杷葉 (びわよう)
中国の揚子江沿岸を原産とするバラ科の常緑高木、枇杷の葉を用いる。葉の裏の絨毛は
ブラシなどで取り除いて用いる。葉には精油が含まれ、その主な成分はネロリドールと
ファルネソールである。アミグダリン、ウルソール酸、オレアノール酸、クエン酸、
ビタミンB,Cなども含まれる。薬理作用としては抗炎症作用や抗菌作用が知られている。
漢方では咳や痰、鼻血、嘔吐などに用いる。食あたりや夏の下痢には縮砂と配合した
和中散が知られているが、これの加減法である「枇杷葉湯」は江戸時代から明治に
かけて江戸市中で暑気払いの妙薬として有名であり、街頭で売り歩く姿は江戸の
風物詩であったという。大正時代静岡県内の禅寺から始められた「枇杷の葉 (温圧)療法」
は、あぶった枇杷の葉の表面を患部や全身におしあてたり、枇杷の葉を置いた上から加熱
するという方法で、難病やガンにも効果があるという。
87.黄薬子 (おうやくし)
本州の関東以西、朝鮮半島、中国、東南アジアなどに分布するヤマノイモ科のつる性多年草
、ニガカシュウの塊根を用いる。ニガカシュウにはヒゲ根を多くつけた大きな偏球形の塊根が
ある。この塊根は食用にもなるが、苦味が強いため灰汁でよく煮て水にさらし、
充分にアクをぬく必要がある。塊根にはジオスゲニン、ジオスビルビンなどのステロイド
サポニンが含まれ、エキスを用いた動物実験では心抑制作用 、子宮興奮作用、
抗甲状腺作用、抗菌・抗真菌作用が報告されている。これの黄薬子酒には胃がん、
食道がんに対する抗腫瘍作用が注目されている。
出血や腫れ物に、突きつぶしたものや粉末にしたものを患部に塗布する方法もある。
88.槐花 (かいか)
中国原産でわが国でも庭木、街路樹などに植栽されているマメ 科の落葉高木、
エンジュの花および花蕾を用いる。槐花の成分はフラボノイドのルチン、クエルセチン、
ケンフェロール、サポニンのカイカサポニン一〜三などが含まれる。ルチンは開花した花
よりも蕾に多く含まれ、毛細血管強化作用があり、かって脳出血の予防や高血圧に効果
があることが注目された。またルチンやクエルセチンには抗炎症、抗潰瘍、鎮痙作用
も報告され、抗がん作用の研究材料にもなっている。
89.海藻 (かいそう)
温帯から熱帯にかけての海に広く分布するホンダワラを用いる。漢方で海草といえば、
この褐藻のホンダワラ類をさし全藻を用いる。ホンダワラ類は海草のなかで、
最も進化したものといわれ、日本沿岸には約六十種の生育が知られている。全藻には
アルギニン酸やマンニトール、ヨウ素、種々のミネラルが含まれ抗凝血作用、
脂質降下作用、降圧作用などが認められている。山間区域ではヨウ素が不足
するため甲状腺が腫大することがあるが、海草が有効であることは古くから知られており、
海藻を食べると良い。海藻の成分であるヨウ素は甲状腺成分として代謝の調節を
行っている。漢方では軟堅散結・利水消腫の効能があり、甲状腺腫や
頸部リンパ節腫、腹部腫塊、腹水、脚気、睾丸腫痛などに用いる。
特に頸部腫瘤の常用薬として有名である。
90.乾漆 (かんしつ)
ヒマラヤから中国にかけての暖温帯に分布し、わが国には奈良時代以前に渡来した
ウルシ科の落葉高木、ウルシの樹脂を加工したものである。生の樹脂を生漆という。
樹脂を乾燥すると表面は茶褐色でざらざらした塊状になるが、これが乾漆である。
これはウルシ液の中のウルシオールがラッカーゼという酵素の作用で空気中で酸化され、
高分子化してできたものである。このようにウルシ液が空気中で酸化され、黒変して
固くなり耐久性がでることから食器や工芸品、ピアノなどの塗料や接着剤として利用される。
樹脂の成分にはウルシオール、ハイドロウルシオールのほかマンニトールやゴム質
が含まれる。漢方では無月経、腹部腫瘤、寄生虫症に用いる。
ちなみにウルシカブレには沢蟹が特効薬という。
91.漢防已 (かんぼうい)
従来、漢防已と木防已に区別されてきたが、今日では木防已は殆ど用いず漢防已のみ
を防已として用いている。日本産の防已はツズラフジ科のオオツズラフジのつる性の根茎
や茎を用いるのに対し、中国ではツズラフジ科のシマハスノカズラの根を用いている。
オオツズラフジの成分としては鎮痛、消炎作用のあるシノメニンが含まれ鎮痛薬として利用
されてきた。一方、シマハスノカズラの成分にはテトランドリンというアルカロイドが注目
されている。このシマハスノカズラの近縁植物で日本の南西諸島や中国南部に産する
タマザキツズラフジの塊根には注目される成分であるセファランチンが確認されている。
これには免疫増強作用があるからである。
92.香附子 (こうぶし)
全世界の温帯に分布し、本邦では関東以西に自生するカヤツリグサ科の多年草、
ハマスゲの根茎を用いる、主に砂浜や川原も砂地に生えるが、畑や公園の雑草として
嫌われている。ハマスゲの根茎には芳香があり、附子を小さくしたような形のため香附子
という。根茎には精油成分としてシペロール、シペロン、シペレン、コプソンなどが含まれ、
香附子エキスには鎮痛作用や子宮弛緩作用、抗菌作用が知られている。胃のふさがれた
感じや脇腹部の張満感、腹痛、頭痛、月経痛、月経不順に用いる。特に肝欝による脇痛、
気滞による上腹部痛、生理痛など各種の痛みに使われるので、漢方の抗ガン薬
といわれるものと併用したらいかがだろうか。
93.附子 (ぶし)
北半球に広く分布するキンポウゲ科の多年草、トリカブト属の子根を用いる。
トリカブト属は毒草として広く知られ、古くから毒殺に用いられたりした。アイヌでは矢毒
として利用していた。薬用としては根を用いるが、根は烏頭、附子、天雄などに区別
される。一般にトリカブトの根は茎に続く母根があり、その周囲に数個の新しい子根が
連生している。この根の母根を烏頭、子根を附子、子根の生えてない細い根を天雄
といっている。附子を減毒するためにニガリと食塩の混合液に浸したあとに日干し
すると、附子の表面に塩分が析出して硬くなるが、これを塩附子という。また、ニガリ液
に数日間浸した後に煮沸などの加熱処理したものを炮附子といいます。塩水にひたした後、
石灰をまぶして乾燥させたものは「白河附子」といっている。近年では二気圧の高圧下で
百二十度Cの水蒸気による加熱処理を二十〜三十分間行い、さらに品質や力価を一定
にするために粉末にした「加工ブシ末」が開発されている。これは温熱作用、鎮痛作用、
抗衰弱作用があるので利用されている。食道ガン、胃ガンには半夏、山梔子と
配合して用いる。
94.瓦りょう子
アカガイ貝の貝殻を用いる。肉もかんと称して薬用にされる。大きさは殻長四〜八センチ
とさまざまであるが、いずれも心臓形で殻頂から放射状に凹凸がある。色は白の地に
褐色の殻皮でおおわれている。主成分は炭酸カルシウムであるが、有機質や微量元素
も含まれる。ルイレキや腹部腫瘤になどに用いる。甲状腺腫や頸部リンパ節腫には
海藻・昆布などと配合し、腹部腫瘤には三稜・莪朮・別甲などと配合する。強火でやいた
「瓦りょう」は制酸止痛の効があり、胃潰瘍、胃炎、胃酸過多に使用する。
95.姜黄 (きょうおう)
東南アジア、中国南部に自生するショウガ科の多年草、ウコンあるいはハルウコンの根茎
を用いる。ウコンとハルウコンはよく似た植物であるが、ウコンの花期は秋であるのに対し、
ハルウコンは五〜六月に花が咲く。日本でいうウコンは姜黄、中国のウコンはハルウコン
である。日本で流通しているウコンはここでいう姜黄である。ウコンの乾燥粉末はカレー粉
に含まれる香辛料のターメリックであり、ウコンの根茎には精油が含まれ、その精油には
ターメロン、ジンギベレンなどが含まれる。その他、クルクミンが含まれる。
クルクミンには利胆作用があり、ウコンと同様の効能があり、胸腹の張痛、産後の腹痛、
生理痛 腫瘤、腕の痛み、打撲症などに用いる。
96.白及 (びゃくきゅう)
西日本、朝鮮、中国、台湾などに分布するラン科の多年草シランの球茎を用いる。
紫蘭といわれるごとく紅紫色の花が咲き観賞用にも栽培されている。地下にはカタツムリ
のような偏圧球形の球茎が数個連なっている。この球茎を蒸したり、湯通しして乾燥する。
成分として多糖類で粘液質のブレテイラグルコマンナンやデンプンが含まれ、止血作用や
抗潰瘍作用、抗菌作用が報告されている。肺や胃の出血、外傷出血に用いられる。
収斂出血の予防に他の抗ガン薬と配合される。
97.真珠 (しんじゅ)
ウグイスガイ科やイシガイ科などの貝の体内にできる球体を真珠といい、その貝殻の
真珠層を珍じゅ母 (ちんじゅも)という。本邦ではウグイスガイ科のアコヤガイが有名である。
装飾用にならない「シジミ真珠」を薬用にする。真珠の成分は殆どが炭酸カルシウムで、
有機物としていくつかのアミノ酸を含んでいる。薬理的には抗ヒスタミン作用が知られている。
動悸、心悸亢進には単味で使用され、高熱による痙攣には犀角あるいは石膏と併用する。
消化性潰瘍には単独でも使用され、甲状腺ガンには他の漢方薬と配合される。
又、結膜炎には内服し、角膜混濁には点眼薬として外用する。江戸時代以来、目薬
には配合されていた。
98.狗背 (くせき)
日本の奄美諸島以南、台湾、中国南部、東南アジアなどに分布するシダ植物、タカワラビ科
のタカワラビの根茎を用いる。秋から冬にかけ地上部がかれたときにこの根を採取する。
長く這った根茎の形が犬の背骨ににているので狗背といわれ、根茎と葉柄の基部の周囲
が黄色の毛に覆われているため金色狗背ともいわれる。
シシガシラ科のオオカグマの根茎も狗背として用いられている。デンプン三十パーセントのほか
、アスピジノールなどが含まれる。漢方では肝腎を補い、筋骨を強め、風湿を去る効能があり、
腰や背中、関節の痛み、足腰の衰弱などに用いられている。近年、白血病に効果があるという
ので研究が進められている。
99.陳皮 (ちんぴ)
ウンシュウミカンの皮を用いる。中国ではオオベニミカンやコベニミカンなどの果皮も利用され
ている。ウンシュウミカンは日本原産で江戸時代にみつけられた。陳皮はこのウンシュウ
ミカンの果皮であるが、わが国で自給できる数少ない生薬の一つである。古いほうが良品と
される。果皮にはリモネンやテルピネンを成分とする精油、フラボノイド配糖体のヘスペリジン
、ナリンギンなども含まれ、健胃、蠕動運動促進、中枢抑制・鎮静作用、抗炎症作用などが
知られている。黄色成分β-クリプトキサンチンに発ガンプロモーションを抑制する作用がある。
100.王不留行 (おうふるぎょう)
ヨーロッパ、アジアに広く分布するナデシコ科の一年草、ドウカンソウの種子を用いる。
わが国には江戸時代に渡来し、おもに観賞用に栽培されている。中国の広東省産はクワ科の
オオイタビの果実であり、輸入されている王不留行はこのオオイタビであろうといわれている。
ドウカンソウの種子にはバクセゴシド、バッカロシドなどのサポニンが含まれる。
漢方では止痛、通経、通乳の効があり、乳汁不足、乳腺炎、月経閉止、難産、腫れ物、外傷
などに用いる。腫れ物に利用されている点から、抗がん剤としての研究が進められている。

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